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有効回答数5,525件であり、平均年齢は31.6歳(SD=9.4, 最少13歳〜最高84歳)でした。 居住地域は北海道・東北地方が7.5%、関東地方(東京都を除く)21.0%、東京都24.4%、北陸・信越地方2.8%、東海地方(愛知県を除く)4.3%、愛知県5.9%、近畿地方(大阪府を除く)9.0%、大阪府10.3%、中四国5.7%、九州・沖縄地方(福岡県を除く)4.5%、福岡県3.3%、無回答は1.4%でした。 居住形態は、ひとり暮らし41.3%および家族と同居38.4%が大半を占めました。 年収は100万円未満17.6%、100〜200万円9.0%、200〜300万円14.8%、300〜400万円16.7%、400〜500万円12.0%、500〜600万円8.8%、600〜700万円6.0%、700〜800万円3.8%、800〜900万円2.3%、900〜1,000万円1.4%、1,000万円以上6.2%でした。 最終学歴は大学卒以上が56.2%であり、職業は常勤(正規雇用)が53.3%と最も多く、次いで学生16.9%、常勤(非正規雇用)10.8%でした。 自認する性的指向は男性同性愛(ゲイ)68.1%、両性愛(バイセクシュアル)26.6%、その他・わからない・決めたくない4.6%でした。 |
全体の41.4%が過去6ヶ月間にいずれかの商業的ハッテン場を利用した経験があり、ゲイバーは45.8%、インターネットで知り合った男性とセックスは48.0%でした。年齢層と性的活動および利用施設の種類に違いがみられました。 |
過去6ヶ月間のセックスの相手の種別は特定のみ28.7%、不特定のみ31.3%、特定と不特定の両方40.0%でした。 |
全体の87.2%が過去6ヶ月間に男性とのセックス経験があり、そのうち過去6ヶ月間のアナルセックス経験割合は81.5%でした。過去6ヶ月間にアナルセックス経験者におけるコンドームを使わない無防備なセックス(Unprotected Anal Intercourse、UAI)経験割合は48.5%であり、年齢層によって違いが見られました。 |
過去1年間のプライベートな海外旅行経験割合は全体の19.9%(1,102人)であり、うち68.1%(750人)はアジア諸国への旅行でした。国別ではタイ・台湾・韓国・中国・香港の順で、アジア旅行経験者のうち、33.2%は旅先で出会った男性とのセックス経験があり、そのうち62.2%はアナルセックスがあり、コンドームを使わない無防備なセックス割合は32.9%でした。 |
これまでの学校教育での同性愛に関する情報の取り扱い状況について尋ねました。「一切習っていない」76.1%、「異常なもの」4.1%、「否定的な情報」10.2%を合わせると全体の9割以上が不適切な対応をされていることが示されました。異性間を対象にしたエイズ予防教育を受けた割合は49.6%である一方、男性同性間のそれは12.7%と低率でした。この結果はこれまでの調査結果とほぼ同様の傾向でした。 ゲイあるいはバイセクシュアルといった性的指向に気付いた時に66.2%が悩んだ経験があり、44.1%はそれを相談したいと思ったことがあり、実際に相談することが出来たのは24.7%でした。 さらに、異性愛を中心とする社会の中で、結婚のプレッシャーを感じた経験がある者は48.8%、男性とのセックス後に罪悪感を感じた者は38.7%であり、「ホモ・おかま・おとこおんな」といった性的指向に関連する言葉による暴力被害経験割合は54.0%でした。 |
抑うつ状態であるかどうかを簡易に判断するための標準化された質問項目であるCES-Dによるスクリーニングの結果(cut off pointは16点)、42.3%が抑うつ群と判断され、その傾向に地域差はありませんでした。その一方、年齢層と抑うつ状態には明らかな関連があり、若年層に抑うつ割合が高いことが示されています。 |
性感染症の生涯既往歴(医療機関で診断された経験割合)は全体で22.6%、過去1年間では7.8%でした。既往割合が高かった病気は梅毒(7.6%)、クラミジア(5.7%)、B型肝炎(5.6%)、HIV(4.5%)、淋菌感染症(3.8%)などでした。 19.4%が自分の身の回りにHIVに感染している人がいると回答しており、特に東京都在住者では29.5%、大阪府では26.1%であり、都市部ではHIV陽性者の存在を身近に感じる者が多いことが示唆されています。さらに、HIV以外の性感染症既往経験のある友達の存在は全体で34.1%、東京都44.5%、大阪府39.6%でした。また、自らのHIV感染の可能性を感じている者は全体の55.4%であり、居住地域に関わることなく2人に1人は感染可能性を認知していることが示されました。 |
皆様にご協力いただいたアンケートの結果から、主な点をご紹介させていただきました。 私どもが国内で初めてインターネット調査を実施してから10年が経ちました。調査のたびに綿密な検討を重ねて質問項目を練っているのですが、毎回の調査で必ずお聞きする定番質問項目と、その時々で新たに加える質問項目があります。今回は“ゲイツーリズム”つまり、みなさんの旅行先と旅行先での性行動についてわが国の研究としては初めて大きく取り上げました。海外旅行の行き先として最も多かったのがアジアであり、約1/3の人が旅先での新たな出会いとセックスを経験されていることが今回初めて明らかになりました。旅先での性行動に関しては、普段はセイファーセックスできている人でも、旅先の解放感からついコンドームを使えなくなってしまうのか、それとも旅先も普段も変わらずコンドームを使えないのかなど、本報告ではお示ししていない情報も含めて「ゲイ・バイセクシュアル男性の健康レポート3」としてまとめることを計画しています。 今後はさらに詳細な分析を通じて、わが国のゲイ・バイセクシュアル男性の心と体の健康増進に役立つ情報を提供することによって、国や地方自治体などにおける、より有効な健康支援対策の立案・実施に貢献していきたいと考えております。 |
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