本研究の意義

 本研究の結果は、わが国の若者のメンタルヘルスの問題に対して、新たな視点を提供するものとなりました。自殺の広がりを理解するために、わが国においてこれまでになされてきた調査や考察は、経済的問題といった視点からのものが多かったように思われます。この度、本研究によって明らかにされた、若者の日々の生活経験の中で起こっているいじめや飲酒、性行動といったことと自殺未遂経験の関連は、わが国の自殺未遂対策の実施にあたって有用であると思われます。
今後も、自殺予防やその政策的取り組みに対して有用なエビデンスを提供するために、さらなる調査研究が求められます。