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3-8 過去1年間のHIV抗体検査受検状況およびHIV陽性割合

過去1年間のHIV抗体検査受検割合は22.6%であり、年齢階級別では20代〜40代は20%以上、10代と50代以上の受検割合は比較的低率でした。前項で過去6ヶ月間のコンドーム常用割合が低い年齢層は10代と50代以上であると報告しましたが、リスク行動が顕著な年齢層は過去1年間にHIV抗体検査を受検していないことが示唆されています。居住地域別では関東地方、東京都、東海地方、大阪府、近畿地方などの都市部在住者の受検率は20%を超えており他地域よりも高率でした(図14)。若年層や中高年に対してコンドーム使用を促すと共に、HIV抗体検査受検を促進することも必要であると考えられます。また、都市部在住者以外の受検割合の低さを理由に「HIV感染症は都会の問題だ」と捉えるのではなく、都市部以外でゲイ・バイセクシュアル男性は検査を受けづらい環境にあることを示唆しているように思われます。また、検査受検場所は保健所が最も多いことが明らかとなっており、地域の保健師に期待される役割や責任は大きいことがわかります。

自己申告による性感染症の既往歴は、HIV感染症5.3%、梅毒10.6%、B型肝炎7.3%でした。

■図14 過去1年間のHIV抗体検査受検状況   (有効回答数=5,731)

  -居住地域別


   -受検場所割合    -年齢階級別